技術資料

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2017年5月より空気圧サーボに関する技術資料を、

具体例を多く採用しながらホームページにアップしていきます。

空気圧サーボに興味を持っていただければ幸いです。

また、空気圧サーボの応用範囲が広がっていくことに、少しは貢献できるかと考えています。

(※ PDF形式のファイルを閲覧できるソフトウェアが必要です。)

 

 

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔1〕(1400KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔2〕(500KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔3〕(1100KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔4〕(4900KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔5〕(1600KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔6〕(900KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔7〕(700KB)

空気圧サーボ弁と空気圧サーボ系の解析と設計〔1

社内勉強会

勉強会を開くことにしました。参加人数は20名強。

自分たちのつくっているものが、どのような装置に使われ、どのような働きをしているのかを知ることが一つの目的です。

もう一つの目的は、自分たちのつくっているもののより深い理解を得ることです。

まとまって勉強会を開くのは初めてなので、並行して小さな装置をつくりながら、ものづくりを楽しむことにしました。

 

勉強会の概要

・1カ月に3回、1回2時間弱、期間1年間

・対象とする装置は下記の3つ

1. 空気圧のパラレルリンク(6軸モーション)(大きさの異なるもの2種 各1台)

2. ロボット用油圧サーボシリンダ

3. 空気圧の流量ブースタのサーボ制御

・最後にある程度良好な動きをしたら、ホームページ上に動画を掲載する予定

空気圧サーボに興味を持たれる方の参考とするため、勉強会の内容の一部をホームページ上に都度掲載していきます。

 

 

勉強会 第1回

勉強会 第2回

勉強会 第3回

勉強会 第4回

勉強会 第5回

勉強会 第6回

勉強会 第7回

勉強会 第8回

勉強会 第9回

勉強会 第10回

勉強会 第11〜20回

勉強会 最終回

 

勉強会 第1回

パラレルリンクの概要の説明(図1-1、図1-2)と、サーボシリンダの構成の説明(図1-3)

勉強会第1回-図1 勉強会第1回-図2

図1-1 小型パラレルリンク

図1-2 大型パラレルリンク

勉強会第1回-図3

図1-3 シリンダ外観

 

 


仕様の概略

シリンダストローク  ±150mm 大
±75mm 小
シリンダ推力  100N 大 at 4 bar
45N 小 at 4 bar
空気圧サーボ弁 AS010(力フィードバック方式2段弁)
変位センサ デジタルアブソリュート型

 

・シリンダチャンバ内の圧力をモニタするため圧力センサを付加

・FPGAを用いたデジタルコントローラを1軸ごとに配置

・制御弁はAS010を主とするも、現在われわれが生産しているAS110(ノズルフラッパ弁)、AS313(圧力制御弁)に交換して制御できるようにし、違いを実感する

2019年

2月 スタート

7月頃 1軸を製作し制御

11月 パラレルリンクとして組み付けてテスト

※油圧サーボシリンダおよび減圧弁制御装置については、これから設計

 

勉強会 第2回

・シリンダの構造の詳細説明

・試験装置(図2-1)での簡単な動作試験の説明

勉強会第2回-図1
 
図2-1 シリンダテスト装置
シリンダがフリーの状態およびロッドを固定の状態でテストを行う。負荷は慣性質量(0.5kg, 1kg)
 

・absolute encoderの簡単な動作原理の説明

 

勉強会 第3回

・シリンダのチューブ内にセンサケーブルおよび空気圧配管を通して外観を良くした組立図の説明

・IHI社の資料をもとに圧延設備に用いられている直動サーボ弁の説明

 (松下俊郎: 圧延設備. 機械設計 30(12), 1986)

・当社で製作している直動弁と他社(パーカー・ハネフィン社およびサンテスト社)のサーボ弁の比較

 (本件は別途、技術資料として掲載する予定)



勉強会 第4回

・工学的なものの見方の基本である流通量と位差量について資料をもとに説明

大きなパワーを高速に変化させるサーボ技術に欠かせない視点です。余談として、会社の状態を表す財務諸表を損益計算書(流通量)と貸借対照表(位差量)の2つの量でみていることも同じ視点ではないか、そして流通量×位差量=パワーとなるように会社にとってのパワーとはなにか、と課題を投げかけました。

・フォースモータの推力の計算の仕方およびフレミングの左手の法則の説明

・コントローラの担当者によるシリンダの制御用コントローラの概略説明

コントローラ:FPGAを用いる

ケース:1軸分がてのひらに載る大きさで、6軸を横につなげる構造とする

・MOOG社の資料をもとにノズルフラッパ、噴射管、ディフレクター・ジェット、可動鉄片フォースモータ等の特徴の説明

・MOOG社のサーボ弁の選定ガイドをもとに油圧サーボ弁の使用される分野や選定方法の概略説明

 

勉強会 第5回

・フレミングの右手・左手の法則の再説明

・当社のノズルフラッパ弁(標準3方弁・4方弁、低リーク3方弁、I型トルクモータを用いた3方弁、フォースモータ駆動3方弁)の特徴の説明

勉強会第5回-図1
図5-1 標準3方弁 断面
勉強会第5回-図2図5-2 標準4方弁 断面 勉強会第5回-図3図5-3 低リーク3方弁 断面
勉強会第5回-図4図5-4 I型トルクモータ 断面 勉強会第5回-図5図5-5 フォースモータ駆動3方弁 断面

勉強会第5回-図6 図5-6 標準3方弁 特性図 勉強会第5回-図7 図5-7 標準4方弁 特性図 勉強会第5回-図8 図5-8 低リーク3方弁 特性図
勉強会第5回-図9 図5-9 ブースタ用圧力制御弁



・空圧精密ブースタの圧力制御を行う低リーク3方弁の構成の説明

(低リーク3方弁を用いた圧力制御弁の製作も本勉強会のテーマとしました)



勉強会 第6回

・制御関連に必要な対数の公式の説明

・住友重機械工業社の空気圧サーボ制御システムの半導体製造装置への適用についての資料をもとに、構造、制御系、応答等の説明

(柳川敦志, 吉田達矢, 濱田慎哉, 伊東匠: 空気圧サーボ制御システムの半導体製造装置への適用. 計測と制御 57(11), 808-811, 2018)

・特許機器社の除振装置についての資料をもとに概要説明

EUV露光装置が製品化されつつある現在、より高性能な除振装置の必要性が出てくるであろうということで、アクティブ除振装置メーカーである当社の持つ課題についても説明


勉強会 第7回

パラレルリンク用シリンダのシミュレーション結果をもとにシリンダの挙動の説明

・負荷質量の大きさを変えた時の応答の変化

・ループゲインの変化に対する応答

 

表示の応答は以下の時の応答例です。

負荷質量 10kg
制御弁の開口面積 0.5cm2
弁の応答速度 含めていない
シリンダ・ストローク 300mm
シリンダ受圧面積

ヘッド側 2.5cm2

ロッド側 2cm2

 

シミュレーション結果についてのコメント

 

排気側の開口面積を大きくしています。

・これは空気圧の特徴である排気側の抵抗が大きいことに起因します

・サーボ弁は比例要素として扱っています

 

パラレルリンクの全体構想図

・上板を軽くする設計

・パラレルリンク(大・小)の図面を提示し、概要の説明(サーボの本質からはずれるので詳細は完成後に写真で紹介する予定)

・ベース(下板)は軽いと動作によって弾むことがあるので、下板にスカートのような重りをつける必要があります

 

油圧サーボシリンダの構造についての説明

図を詳細に精査して、サーボシリンダとして成り立つよう構造の検討

シリンダ2個を使ったロボットの腕の構造の説明

 

以上のシリアルリンク機構を構成するため小型サーボシリンダの設計を行い、空気圧サーボと異なる油圧サーボの挙動の感じをつかむこと目指しています。

 

勉強会 第8回

軟鋼の応力−ひずみ図をもとに、材料の引っ張り強さの意味するところ、銅やアルミ等の材料力学的特徴、また、サーボ機器に使用される材料で重要なつかれ強さの意味するところについて説明。

また、SUS440Cのような高炭素鋼(炭素約1%)は初期応力を大きくすると水素脆性のように思わぬ破壊に至ることもあることも説明。

材料については再度とりあげる予定。

油圧の直動弁の高速化について、昨年1年間で行った開発の結果を説明。

約1年間の開発によって、ステップ応答が4m secから約2m secと改善

このような汎用型直動弁についての背景について、資料「電気油圧サーボ弁の歴史と現在」をもとに概要説明。

本件については後日、技術資料としてまとめてホームページに掲載する予定。

 

勉強会 第9回

いろいろな種類のノズルフラッパ弁の構造について少し踏み込んで説明しました。

これらは後日、流量ブースタと組み合わせ、また、単独で圧力制御を行うこととしており、そこで圧力制御の制御性等を他の弁(AS313S、AS323S、AS333S)と比較しながら調べる予定です。

パラレルリンクの上板の設計がほぼ終わったので全体図として示しました。

上板は車のハンドルのようであり、その中心にPSCのロゴを入れています。

 

勉強会 第10回

力フィードバック方式空気圧サーボ弁の動作原理をMOOG社の「ノズルフラッパ型サーボバルブの基本作動原理」の資料をもとに大まかな動きについて説明しました。

数式の入った力フィードバック方式サーボ弁の解析については、すでにホームページに掲載している技術資料を参照することとしました。

この力フィードバック方式サーボ弁を加えて当社のサーボ弁がほぼ揃うので、サーボ弁の一覧(図10-1)を示し、各々の担当している仕事と関連付けることとしました(図の右側の基本特性に関わるところは各グループで記載することとしました)。

勉強会第10回-図10-1

図10-1 サーボ弁の一覧

 

また、次回はそれぞれのサーボ弁の特徴について、より詳細に説明する予定。

 

勉強会 第11〜20回

圧力制御弁の組み立てを中心に毎月3回程度の頻度で進めてきました。組立風景や製品の写真をご覧ください。

本製品は勉強会から生まれたもので、完成品のテストデータを後日、技術資料にしてまとめます。

この弁はゆっくりした精密圧力制御に向いています。

勉強会第11〜20回-図11〜20-1
勉強会第11〜20回-図11〜20-2
勉強会第11〜20回-図11〜20-3
勉強会第11〜20回-図11〜20-4
勉強会第11〜20回-図11〜20-5 完成品 勉強会第11〜20回-図11〜20-6 完成品

 

勉強会 最終回

2019年より空気圧サーボの勉強会を続けてきました(途中、ものづくり等で中断していましたが)。

結果、空気圧サーボを用いたパラレルリンクができあがりました。

検討課題が残っていますが、とりあえず勉強会は終了しました。その成果を披露します。

・サーボ弁は力フィードバック方式2段型(新製品)

・シリンダは削り出しのスマートな姿(小さい方は±75mm、大きい方は±150mmストローク)

・変位センサは分解能0.5μm、アブソリュート型

・コントローラはFPGAを用いた高速演算(新製品)

・軸受は新設計(プラットフォームが約60度傾くため)

以上の特徴がある“玩具”です。動きをお見せします。